カライム人

カライム人の男性
リトアニアに住む少数民族の1つにカライム人がいます。
カライム人の多くは、古都トラカイに居住しています。
チュルク系の民族であるカライム人は、ユダヤ教カライ派(カライズム)を信仰しています。民族の名称である「カライム」も、彼らの信仰する宗教から名付けられています。1997年に行われた調査によると、257人のカライム人がリトアニアに生活しています。
カライム人の言語は、「カライム語」と呼ばれます。カライム語は、すでに死語となっているポロヴィッツ人やハザール人の言語に近いと言われています。現在、約100名のカライム人が「トラカイ訛り」のカライム語を話すことができます。
リトアニアにカライム人がやって来たのは、1397-1398年頃と考えられています。キプチャク汗国との戦いで遠征中のヴィタウタス大公が、黒海沿岸に居住していたカライム人、約380世帯を、城の警備および大公の護衛のためにトラカイに連れてきたのです。ヴィタウタス大公は、彼らに自身への忠誠を誓わせる代りに、ある程度の自治権を与え、彼らの文化をも尊重しました。

カライム人の子供
現在でも、トラカイの町ではカライム人の文化を肌で感じることができます。カライム語で「礼拝所」を意味する「キネサ」、道路に面して3つの窓が並ぶカライム人の伝統的な家屋、また、カライム民族博物館もあります。
カライム人の礼拝所「キネサ」はビリニュス、パネヴェジスにもありますが、ソビエト時代、両者とも閉鎖されていました。トラカイにある「キネサ」は、その時代、実際に機能していたヨーロッパ唯一の「キネサ」でした。

キビナイ
カライム人の文化で、最もリトアニアに浸透し、人々に親しまれているものといえば、「キビナイ(kibinai)」という、竈で焼いた羊肉を包んだパイと言えるでしょう。「キビナイ」はリトアニア全土で購入することができます。癖のある羊肉にかわって、豚肉を使用したものが多く販売されています。リトアニアにいらっしゃた際には、是非ご賞味ください。
歴史
文化