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国力の増強と近代化

ゲジミナス大公

「リトアニアのバイキング」という異名を持つ優れた戦術家であったヴィテャニス大公(在位1295-1316)の弟であるゲジミナス大公は1316年、リトアニア公国の大公の座に就きました。

ゲジミナス大公といえば、ビリニュスを首都に定めた大公としても有名です。それ以前、リトアニアの首都はトラカイという町でした。

ビリニュスが正式に首都となった年ははっきり分かっていませんが、1323年の文献に、リトアニア大公国の首都として初めて登場します。

ゲジミナス大公は、ローマ教皇やハンザ同盟都市に手紙を出し、国内で不足していた様々な分野の専門家や商人、職人を積極的にビリニュスに招き、国の近代化に尽力しました。

政治、外交術に長けていたゲジミナス大公は、当時リトアニアが抱えていた重要課題を巧みに解決していきました。

課題1:国力の増強

先にも書きましたとおり、ヨーロッパ諸国から専門家を招致することで、国力アップに成功しました。

また、ローマ教皇の使者がカトリックへの改宗を説きましたが、国内のキリスト教反対運動や領内に住むロシア正教を信仰するスラブ系住民の感情を考慮し、カトリックを拒否しました。こうすることで、国の統一力を強化したのです。

課題2:ドイツ騎士団からの攻撃およびリトアニアの政治的孤立の解消

ゲジミナス城

ローマ教皇やハンザ同盟諸国宛の手紙の中で、ゲジミナスは、「リトアニアはキリスト教を受容する用意はあるが、それを邪魔しているのはドイツ騎士団による執拗な攻撃である。攻撃に苦しめられたリトアニアの国民が、キリスト教を嫌悪するに至るのは当然である。」という内容を記しています。こう書くことで、キリスト教を頭から否定しているのではないという印象を与えました。また、ドイツ騎士団と対立関係にあったポーランドの王位継承者カジミエラスに娘アルドナを嫁がせることによって、ポーランドと同盟関係を築きました。

このような方法で、ゲジミナスは、リトアニアのヨーロッパにおける政治的孤立を解消することに成功したのです。

課題3:ロシアとの関係

隣の大国ロシアとの関係維持のため、ゲジミナスは積極的にロシアの諸侯と婚姻関係を結んでいきました。そして、同時に、ロシアへの領土拡大にも成功しました。

ゲジミナスは積極的に息子、娘を諸外国の王朝へと嫁がせたため、ヨーロッパやロシアの王朝にはゲジミナス王朝の血を引く人物が数多く存在します。

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